USCPA受験アプローチ 

USCPA試験概要で説明したように、試験ではCSO (Contents Specification Outline) に従って出題されるため、試験範囲をカバーするような受験勉強が必要です。ところが、この試験の特徴として、受験者それぞれの持つアカウンティングのバックグラウンドが異なるという点が挙げられますので、受験者によって必要な受験準備の時間が異なります。例えば、会計の勉強が全くの初めてで、どこから手をつけてよいか分からず、あまりに膨大な試験範囲に圧倒されてしまっているような方、あるいはアメリカで会計学を学び、後は学んだ内容を試験で求められている形式でアウトプットする練習だけでよいという方、両者のアプローチは当然異なるわけです。前者の場合は試験の教育要件を満たすためにアカウンティングの単位を揃えるところからスタートしなければなりませんが、後者は既に充分な会計単位を修得済みであると想定できますので、受験する州の会計委員会に出願して受験票の到着を待ちながら、受験用の問題集と参考書を購入して演習するだけです。私は常々、このような受験生のバックグラウンドの違いによるアプローチの違いを包括的に説明できるフレームワークはないものか思っていたのですが、どうもどこにもないようなので勝手に以下のようなフレームワークを考えました。

 
FARE
ARE
LPR
AUD
FARE補助教材
ARE補助教材
LPR補助教材
AUD補助教材
FARE問題集
ARE問題集
LPR問題集
AUD問題集
FARE参考書
ARE参考書
LPR参考書
AUD参考書
FARE教科書
ARE教科書
LPR教科書
AUD教科書
FARE入門書
ARE入門書
LPR入門書
AUD入門書

先の例における前者(会計の勉強が全くの初めてで、どこから手をつけてよいか分からず、あまりに膨大な試験範囲に圧倒されてしまっているような方)の場合は、上記のフレームワーク全体が対象になりますので、フレームワークの基礎の部分であるガイダンス本から準備を始めていきます。ガイダンス本を研究し終わった段階で、本格的に受験準備をするかどうかの判断を下します。判断をくだせない場合は、入門書を一読し、ここで最終的な判断をくだします。入門書を読んだ段階で受験の決断が下せない場合、本格的な受験準備に入ることはお勧めできません。なぜなら、一度受験準備を始めてしまうと、受験の意義に確信をもてないまま、1000時間(このレベルの受験生が合格まで一般的に要すると言われている準備期間)という機会費用にコミットしてしまうことになり、投資としてはかなり高いリスクを取る形になるからです。受験予備校などに申込んでいる場合は、この機会費用+受講費用という形になりますので、かなりレバレッジが効いた状態になります。是非、ガイダンス本等の一般的な情報を入手した段階で、自分自身にゴーサインを出せるかどうか、検討することをお勧めします。

一方、後者の場合は既に教科書をじっくりと勉強しているので、おおよそ350時間の準備が必要になるようです。この場合は下記のようになるのではないでしょうか。

 
FARE補助教材
ARE補助教材
LPR補助教材
AUD補助教材
FARE問題集
ARE問題集
LPR問題集
AUD問題集
FARE参考書
ARE参考書
LPR参考書
AUD参考書
教科書
FARE教科書
ARE教科書
LPR教科書
AUD教科書
入門書
FARE入門書
ARE入門書
LPR入門書
AUD入門書

多くの受験生は、これら双方の中間のどこかに位置しているはずです。自分のポジショニングを的確に認識し、それに即した地点から受験準備を進めていくのが結果的に最も効率が良いと思います。 実際に学期毎に会計単位を積み上げていったわけでもないのに、いきなりレビューコースに通い始めてしまうと、基礎となる知識を積み上げる前にマルチプルチョイス等の受験テクニックや暗記事項の詰め込みに全力を挙げなくてはならなくなり、一度受験してみてようやく基礎力がないことに気付き、基礎力の養成からやり直す、というケースも少なくないようです。

勿論、上記のレベルは、科目ごとに異なることもあると思います。ロースクールを出た方はLPRが強いでしょうし、日本の簿記に親しんでいる方はFAREが強いでしょう。アメリカ在住ならAREの一部は一般常識の範疇かも知れません。上記のフレームワークはこのように受験生各自のバックグラウンドに応じて調整するための出発点として利用していただくと多少は便利なのではないかと思います。

フレームワーク内の各エリアにはより詳しい情報へのリンクがつけてあります。これらの情報が受験生、そしてこれから受験を検討している方々に少しでも役立つとよいな、と考えております。簡単ではありますが、フレームワークの説明は以上です。